タケップシューズに長さの違う竹筒(音の高さが違う竹筒)を自在に差し替えて組み合わせることにより、様々な異なる音の世界が現れる。
その異なる音の世界一つ一つを「旋法(せんぽう)」と呼んでいる。
考え方としてはインド音楽のラーガ、ペルシア音楽のダストガー、アラブ音楽のマカームなどに通じる。
足元の竹筒は、優美なる明るい響きで踏み鳴らされる。
誠五音は音でダンスを始め、気分はどこまでも浮かれ高揚していく。この世に生きる喜びを表現する。
足元の竹筒は、暗く沈んだ響きで踏み鳴らされる。誠五音の音は泣き、嘆き、苦悩する。
この世に生きる哀しみ、苦しみを表現する。
足元の竹筒は、おぞましく憂鬱な響きで、5つの怒りのリズムパターン(地団駄、ストレス、苛立ち、ヒステリー、爆発)を激しく打ち鳴らす。そのリズムに乗って、誠五音は5つの音だけを使い、さまざまな人間の怒りを表現する。
足元の竹筒は、飾り気のない自然な響きで踏み鳴らされる。誠五音の音を重ねると、まるで教会旋法のドリア調のように響く。この世に生まれたありのままの姿、純真な心、魂を表現する。
足元の竹筒は、摩訶不思議な響きで踏み鳴らされる。誠五音の音も、そのリズムに乗り、ますます狂っていく。
人間の喜怒哀楽、感情の行き着く先。音感を超えた音楽に果てしなく迫る。