国内外の演奏で訪れた場所をご紹介します。
本当はアフリカに行くのが怖かった。
でも、どうしても黒人のリズムを肌で感じたいという思いから、情報が少なすぎるが、音楽がとても盛んだろうと思っていた西アフリカへと向かった。暑すぎる、あまり衛生的ではない、食べ物で確実に腹を下すだろう、という日本でイメージしていたものが、見事にすべて的中した。
日本で体験したことがないような体調不良に見舞われ、全身をダニに食われ、タクシードライバー兼スリという予想だにしない人物にも出会ったが、人々の心はどこまでも温かく、子供たちの目は純真に透き通っていた。
ちょっと寄り道したコートジボワールのとある村では、身長3メートルもあろうかという大男が登場する伝統の仮面ダンスと触れ合い、ガーナでは、廃材をかき集めて作ったへんてこな楽器を吹くアーティストと共演することもできた。旅を通じて、黒人たちの大地に根付いた息遣い、そして、彼らの力強い生活のリズムを肌で感じることができた。